一般的に一人暮らしをするのは大学生や専門学生、社会人が多いですが、高校生でも一人暮らしを検討することがあるでしょう。
高校生が一人暮らしをすることは可能なのか、問題点や契約までの流れについて解説します。
契約のルールや問題点など、高校生が一人暮らしをする際に知っておくべき点についてぜひ参考にしてみてください。
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結論から申し上げると、高校生が一人暮らしをすることは可能です。
ただし条件や注意点があるので、要点を整理していきましょう。
高校生の一人暮らしは親の同意が必要
高校生が一人で賃貸物件を借りることは可能ですが、親の同意を得ることが条件になります。
賃貸借契約の際に親の同意書を提出するか、契約締結時に親の同席が求められます。
高校生が一人暮らしをするには、基本的に親が契約者になるか親の同意を得ることが必要と認識しておきましょう。
家庭の事情によっては、親ではなく「後見人」の同意があれば賃貸物件を借りることが可能です。
後見人とは、未成年の代わりに公的な契約や財産管理をおこなう方で、正式には「未成年後見人」と呼ばれます。
未成年後見人は、祖父母や叔父、叔母、兄弟などが該当します。
両親が亡くなっている場合、虐待など特別な事情で親が親権を持っていないなどのケースでは未成年後見人に依頼しましょう。
親や未成年後見人の同意書が得られないときに、本人がサインをしてもわからないのではないかと思う方もいらっしゃいます。
しかし不動産会社から、親権者に確認の連絡が入るので嘘をつきとおすことは難しいのが現実です。
不動産会社としては、支払い能力が不十分な高校生に賃貸物件を貸すことはリスクがあるため、親権者が承諾しているかは大事なポイントです。
公立高校は一人暮らしを認めていない場合が多い
公立高校は「保護者と本人が同じ住所に住んでいること」を入学条件にしていることがほとんどであり、学校側が一人暮らしを許可していないことが多いので注意が必要です。
公立高校は自治体が運営していて、入学は管轄の自治体に住民税を納めていることが前提だからです。
もし学校に確認せずに一人暮らしをすると、退学や停学、入学の取り消しなどの処分を受ける可能性があります。
私立高校でも一人暮らしを禁止する校則を設けていることがあります。
どうしても一人暮らしを希望する特別な事情がある場合は、学校に相談しましょう。
寮に入居できる学校もあるので、確認してみることをおすすめします。
18歳でも親の同意が必要
令和4 年4月の民法改定により、成人年齢が20歳から18歳に引き下がりました。
高校生とは言え、18歳であれば成人に含まれるという見方もありますが、十分な収入が見込めない場合は入居審査に通らない可能性が高いです。
高校生は学業が本業であるため、まとまった収入が望めないことや、社会的に未成熟であるという考えにより、高校生単独の契約はできないことが一般的です。
高校生の一人暮らしの問題点について
高校生であっても親権者の同意があれば一人暮らしをすることは可能です。
しかし、低年齢であることや社会的に自立していない段階であることから、問題点について事前に知っておくことが大切です。
高校生が一人暮らしをする際に配慮すべき問題点について解説します。
問題点①親権者の許可が必要
高校生が一人暮らしをする理由が親との不仲の場合、賃貸物件を借りることが難しいです。
どのような状況であれ、高校生が部屋を借りるとなると両親のいずれか、または祖父母など、身近にいる大人に認めてもらう必要があります。
許可は口頭ではなく、正式な書類に署名してもらうことが必要です。
高校生が一人暮らしを始めるときは事前に理解し、支援してもらえる環境を整えることが大切です。
親との仲が悪い、親の理解を得られないというケースでは、他の方法を考えてみることをおすすめします。
問題点②学校に行きながら生活費を捻出しなければならない
高校生の一人暮らしの大きな問題点として、生活費の捻出が挙げられます。
自分で生活費を稼ぐのであれば、日中は学校に行き、夕方3〜4時間アルバイトをすることになります。
一人暮らしは自分で料理・洗濯・掃除などの家事もおこなわなければなりません。
周りの友達が部活や遊びなど青春を謳歌しているなか、自分一人で身の回りのことをおこなう生活は覚悟が要ります。
また学校の規則でアルバイトが禁止されている場合があります。
アルバイトをして生活費を稼ぐつもりであれば、事前にアルバイトが認められているかを確認しておきましょう。
一人暮らしは家賃や食費、光熱費など予想以上に出費があります。
賃貸物件の更新料なども頭に入れておく必要があります。
アルバイトで稼ぐ以外にも、生活費を抑えるために固定費を節約する努力をしなければならないでしょう。
このように、自由につかえる時間とお金が限られてしまうことが問題点に挙げられます。
問題点③トラブルに遭う可能性がある
最後にご紹介する問題点は、トラブルに巻き込まれる可能性が社会人や大学生より高いことです。
高校生は社会的な立場が弱いため、犯罪のターゲットになりやすい傾向があります。
宗教や高額な商材の販売など、勧誘されやすいので気を付けなくてはなりません。
保護者と同居していないことから、ストーカー被害にも注意しましょう。
防犯設備が充実している賃貸物件を選んだり、日頃から防犯対策を心がけたり、工夫が大切です。
また何かトラブルが発生したときには、逐一学校や家庭に連絡が入るので干渉される点も面倒に感じるかもしれません。
高校生で一人暮らしをするときの契約までの流れについて
最後に、高校生が一人暮らしをするときの流れについてご説明します。
いつから一人暮らしを開始したいかを考え、それまでに何をすべきかの流れを明確にしておきましょう。
契約までの流れ①親権者と学校の許可をもらう
高校生が一人暮らしをするときは親権者の同意が必要になるので、両親や未成年後見人の許可をもらうことが前提です。
親が反対しているなど問題がある場合は、時間をかけて説得しましょう。
契約書の親権者のサインを自分で書くことや、虚偽を記載する行為は犯罪にあたるので気を付けましょう。
学校が一人暮らしを容認しているかを確認し、許可をもらうことも必要です。
契約までの流れ②出費がどのくらいになるかを確認する
一人暮らしをおこなうにあたり、敷金や礼金、家財道具の準備、引っ越し費用などまとまったお金が必要です。
また、月々の家賃や生活費など、ランニングコストがどのくらい必要なのかを確認しておきましょう。
毎日アルバイトをするつもりでも、テスト期間や学校のイベントなどがあり収入が見込めない時期もあるでしょう。
無理のない資金計画を立てることが大切です。
契約までの流れ③予算に応じた賃貸物件を探す
ご自身の資金状況を把握したら、予算に合った賃貸物件を探します。
無理なく家賃が支払えるように、月々の出費に合った条件を設定しましょう。
学校やアルバイト先の近くなど、行動範囲から立地を選ぶと移動時間が節約できます。
安さを求めるあまりに、通学に時間がかかって生活に余裕がなくなるという事態は避けましょう。
条件に合った賃貸物件が見つかったら、不動産会社に高校生の一人暮らしは可能なのかを確認しましょう。
支払い能力が不安定なことや責任能力の低さを不安視して、高校生の一人暮らしは不可としている賃貸物件があるので注意が必要です。
双方が合意すれば契約に進む流れです。
まとめ
高校生で一人暮らしをすることは可能ですが、流れを理解して段取り良くおこなうことが大切です。
保護者や学校などの許可を取り、必要があれば話し合いを重ねることも大切です。
一人暮らしを始めるためには、まとまった初期費用が必要なことも覚えておきましょう。